マムビクトリーブーケコンテスト2019
4月11日(木)に審査が行われ、12日(金)セリ前に表彰式を開催いたしました。
コンテストは
「渥美スプレーマム出荷連合が生産したシングル咲スプレーマムを主材としたビクトリーブーケ」
がテーマ。
出品規程・審査基準には、ビクトリーブーケならではの要素が含まれ、初めてチャレンジしたスタイルでした!という出品者様も。
「表彰台で選手が片手で掲げられる形状であること。ステム(グリップ部分)が15㎝~20㎝」
「スポーツ大会で想定される保管期間(制作~お渡し)3日間、品質を維持できるか。」
アーティフィシャルフラワーやプリザーブドフラワーの利用は認められません。
主催者の想いは、「シングル咲スプレーマム」の輝くステージを見つけていくこと。使いやすさ、美しさ。花束やアレンジメントに活躍する姿を、フローリストの皆様にもっともっと知っていただくこと。そして、そんな素敵な花が、ビクトリーブーケとして、世界に発信されること。
「シングル咲スプレーマム」をどれだけ活かせるデザインを生めるか、が少しの差をつけたコンテストとなりました。
一般的なコンテストでは、品目・品種をデザイナーが描くデザインを達成するためにセレクトすることが多いと思います。
今回は、生産者が作りたくて作っている花を、輝かせてほしい!美しさに気づいて欲しい!ということで、利用指定花材である「シングル咲スプレーマム」も、品種指定はできない仕組み。
生産から届いた花を、その花を、どうデザインするのか?与えられた花ありきのコンテスト。
短い時間での調整になったと思いますが、集まった23作品、どれもこだわりを感じられる、熱い思い溢れるコンテストとなりました。
~審査会~
ビクトリーブーケプロジェクト代表 松本頼明(株式会社第一花き 社長)が審査委員長を務めました。
渥美スプレーマム部会長鈴木様はじめ、部会より4名も審査員として集合。
審査手順説明、出品規程及び審査基準の確認、目あわせを経て、いざ、各自審査開始。
その後、審査協議。
「シングル咲スプレーマムが主役であること」と「本番でも求められる要件を満たしたビクトリーブーケであること」、デザイン性、日持ち性、花材選定、グリップ強度など、様々な視点から評価していきますが、コンテストで定めた審査基準における優先順位を見失わず、審査委員の認識を共通化していく作業は時間がかかります。
真剣な顔、ブーケをもって思わず微笑む顔。
2時間を超える審査を終え、16時ごろ、入賞者へご連絡いたしました。
~審査結果~
最優秀賞(1位)は、大塚美保子様。
Victoryの「V」をあしらったデザイン。
今回の課題とした「シングル咲スプレーマム」が360度。
マムの隙間をアルストロメリアが支え、シンプルでぎゅっと締まった姿はまさにアスリート。
持ち手は和紙、江戸打ち紐がキラッと輝き、着物をまとっているようなブーケ。
シングル咲って、凛々しくてかっこいいじゃん!と感じさせてくれたビクトリーブーケです。
優秀賞(2位)は、水谷由佳様。
ハートが5つよりあったような独創的なデザインは、優しい色合いで花を包み、
ブーケを手にした勝者が、支えてくれた人への愛を花に託し、分けていくのもよさそう。
画面では伝わりずらいかもしれませんが、ホッとする。そんなブーケでした。
優秀賞(3位)は、渡邉誠一様。
技術力の高さに審査員一同驚愕。一つ一つのパーツにこだわりが詰まったブーケ。
多肉とマムの組み合わせに小花が舞うデザイン。強く高く掲げたくなるグリップ。
上位2点との差となったのは、「マムが主役かどうか」という本コンテストのテーマによるものでした。
審査員特別賞は、真宗優子様。
利用指定花材以外にも、マムを取り入れ、丁寧な作業のもとトクサで個性あるスタイルに。
和とは何か、言葉では伝えられないけれど、しっかりと語ってくれるビクトリーブーケ。
江戸・東京で選手が掲げる姿がイメージできますね。
本日セリ前に表彰式を開催し、優秀賞・水谷様、審査員特別賞・真宗様にご来場いただきました。残念ながらご出席いただくことが叶わなかった大塚様、渡邉様にも、本日、賞状・目録を発送させていただきました。
出品作品は、本日より、セリ場横フラワーショーケースにて展示しております。
是非、一つ一つのこだわりをご覧ください!
ご出品いただいた皆様、改めましてありがとうございました。
参加賞をお受け取りでない方は、第一花き総務部(2階東側経理事務所)へお立ち寄りください。